46歳、父子家庭はじめました。生きていくための記録

46歳にして2児の男児と人生をやり直すストーリー

11月22日、いい夫婦の日。離婚届が受理された雨の日。

日中での肌寒くなってきた11月22日。今日は昼間しとしとと雨が降っていた。

ラジオを聞けば、今日はいい夫婦の日らしい。暖かな家庭であれば、ほっこりするひとときを過ごしたのであろう。

 

だが我が家は違う。

結婚生活でもっとも冷え切った空気が流れていた。

いやむしろ、澄み切った透明な冷たい空気に満ち溢れている、というべきか。

今日は仕事の日だったが、家事都合と言い訳をつけて夕方市役所に行き、市民課に離婚届を提出しに行った。

隣の窓口では、幸せそうなカップルが婚姻届けの相談をしている。

私の担当をしてくれた窓口の女性は、ひとつひとつ慎重に記載内容を確認し、最後にOKです、これで書類はお預かりしますといい、今日の提出日を離婚届の提出日の欄に書くように促した。私はその欄に今日の日付を書いて、離婚届は受理された。

 

市役所の駐車場に向かう途上、「あーすっきりした!!」と大声で言ってみた。向かいから歩いてくる人に気づいたのはそのあとで恥ずかしかったけれど、もうどうでもいいと開き直った。

 

自宅に向かう途上、涙は出なかった。カラカラに乾いた感情の荒野みたいなところに風が吹いて、何も感じることはできなかった。もう、十分泣いたものね。

ただ、赤信号で車が止まった時に気づくとぼーっとしてしまう自分がいた。

 

子連れの家族を見ると思う。

ああ、俺もああいう時代があったなあ、って。子どもはかわいいなあ、って。

もう戻らないんだなあ、って。

 

けどしょうがない。あまり干渉しないようにするんだ。

ああ、終わったんだ。これですべてが終わったんだ。

そして新しい生活が始まるんだ、って。

 

俺の人生、振り返ってみると、もっと恋愛しておけばよかったと思う。

女性の扱いかただけではなくて、どう生きるか、って大事な観点は恋愛でもっと学べたんだと思う。高校生の頃から、もっと積極的に恋愛すればよかった。40代も後半になってからこんなにダメージを受けるなんて。

息子には、恋愛しとけよ、ってアドバイスしようかと思う。

 

けどさ、このマイホームと、何よりの大好きな二人の子どもたちと生きていける。

ローンは残ったけど、この家が3人の新しい舞台なんだ。

子どもたちと、人生をともに歩んでいける。

不思議なことに、元妻は子どもたちを手放した。理由はよくわからない。

 

自宅に帰って、夕食を作る。今日はドライカレーを作った。

子どもたちがお風呂に入っている間、Coccoの風化風葬のドラムをたたいた。(我が家は贅沢なことに防音室があって、生ドラムが叩けるんです)

この歌は激しくて、純粋すぎて、心に刺さる。今の俺がこの曲を叩いたら、きっと気持ちをたっぷり込めて叩けるだろう。俺もCoccoコピーバンドをやって、うんちを出すように今の気持ちを吐き出したい。

 

もう、終わったんだよな。

 

だから前を向いて歩こうと思う。

ありがとう。妻となってくれた女性のひと。10年以上にわたって、パートナーになってくれてありがとう。

 

これからはお互い幸せに行きましょう。

さようなら、いままでの10年超の結婚生活。

さようなら、パートナーでいてくれたある女性の人。

もう、あなたと人生で交わることはないでしょう。

 

 

さあ、新しい人生の始まりだ。

今日が夜明け前のいちばん暗い時間だ。

これからだぞ。こつこつ、がんばろう。